起業を考えている人向け!個人事業主と法人設立の4つのメリットとデメリット

独立・フリーランス

ここ数年、終身雇用という言葉もあまり聞かなくなりましたね。

最近はビジネスの幅も広がり、「好きなことをして生きていく」といったような個人でも稼ぎやすい時代に突入していると言えます。その中で、起業する方々の人数は年々増加傾向にあり、「学生起業」なんて言葉も流行りだしました!

ただ、起業にあたっては、個人で起業する場合と法人で起業する場合があり、それぞれの場合にそれぞれのメリット・デメリットがあります。しっかりとメリット・デメリットを把握し、ベストな選択をしましょう!

個人で起業する場合

個人で起業する場合は、個人事業主となります。

個人事業主として起業した場合のメリットとデメリット

メリット

開業手続きが簡単で費用がかからない

個人事業は開業手続きが非常に簡単です。開業届を県や府の税事務所、市町村に提出するだけで、開業できます。提出にあたって費用なども必要ありません。

税務申告が簡単

会社に所属している時期は、会社がまとめて確定申告をしてくれていましたが、個人事業主になると、毎年、自ら確定申告を行う必要があります。

企業などでは、税理士や税理士法人に依頼をして、法人税の申告をすることがほとんどですが、個人の場合は、企業と比べて非常に勘弁な計算で済みますので、「Freee」などの簡便的な経理ソフトを使用して、自ら記帳、確定申告を行う場合がほとんどです。費用も抑えられます。

税務処理に苦手意識を持っている方は多いと思いますので、煩雑な処理をしなくてすむのはいいですね!

利益が少ないうちは税負担が少ない

個人事業主は、企業でいう法人税の代わりに、所得税を支払うことになります。この所得税は、利益が少ないうちは、法人税より税金負担が少なくなります。

事業が軌道に乗るまでは個人事業で、利益が増えてきたら個人事業から法人化する人も多いです。

経理などの事務負担が少ない

法人を設立した場合、会社として給与を支払うことになるので、給与計算を行ったり、所得税や社会保険料、厚生年金などの納付をする必要があります。年末調整も行う必要があったりと、実施しなければいけない作業は多岐に渡ります。

一方で、個人事業主の場合は、自ら得た収入はそのまま自分のものとなりますので、給与計算などの事務負担はなく、収入から必要経費を引いた金額が所得(利益)となります。

デメリット

社会的な信用度に劣る

一方で、個人事業は法人のように登記は行いません。そのため、社会的な信用度はどうしても法人よりも劣ります。法人としか取引を実施しない企業も実際にあったりします。

融資を受けにくい

個人事業主は、事業資金と個人の生活費の境目が曖昧になりがちです。そのため、運転資金を取得する上の融資の審査は厳しくなりやすいです。金融機関としても、実際に資金が事業に使われるのかをしっかり見極める必要がありますので、説明にも時間がかかります。

人材採用で不利

新たな人材を獲得したい場合において、個人事業の場合、上記の通り、社会的な信用が劣っていたり、厚生年金や健康保険などのベネフィットもないことから、比較的人材採用は困難は極めがちです。

利益が多いと税負担が重い

所得(利益)が少ないと税負担は少ないですが、個人が支払う所得税は累進課税であるため、所得金額が増えるごとに税率は上がります。そのため、ある一定の水準まで所得が増えると法人税を支払った方が、税負担が少なくなるケースがあります。

法人として起業する場合

法人として起業する場合、株式会社などの法人格を作り起業します。

法人を設立して起業した場合のメリットとデメリット

メリット

節税対策がしやすい

法人を設立すると、節税対策がしやすいのが1つのメリットです。上記において、一定金額までは個人事業主の方が、税支出が少ないとの話をしました。それはその通りですが、法人では、個人事業主より経費として認めれる範囲が広くなるので、節税につながります。また、赤字の繰り越し年数も個人事業主より長く繰り越せますので、その点も優位です。

法人は社会的信用が高い

法人は、個人の場合より社会的な信用度があがります。そのため、個人の場合と比較して、取引がしやすくなります。

資金調達しやすい

社会的信用度があがるということは、当然、事業を運転していく上での資金調達もしやすくなります。

事業を拡大していく上で、資金調達は必要不可欠だと思うので、これはでかいですね!

人材採用しやすい

法人の場合、社会的な信用があることに加え、厚生年金や健康保険などの加入も義務化されているため、個人事業主の場合と比べて労働環境は魅力的と言えます。

デメリット

税務申告が煩雑

法人税の申告にあたっては、会社として決算申告書を作成して、税務申告することになります。申告方法が確定申告の場合と比較して煩雑になるため、税理士や税理士法人に申告を依頼する企業が大半です。そのため、費用もかかってきます。

経理作業が必要となる

上記記載した通り、法人税申告にあたり、決算申告書を作成する必要があるため、経理事務作業を実施することが必須となります。また、法人に対しては、官報での決算公告も会社法上求められるため、その意味でも経理作業は欠かせなくなります。

赤字でも税負担が必要

法人には、法人は住民税均等割という税金が課されるため、例えその年の決算が赤字だったとしも税金がかかります。金額は、市区町村によっても異なりますが、概ね7万円程度見ておく必要があります。

重要事項を決定するには決議が必要になる

法人においては、様々な意思決定を株主総会や取締役会の決議にかけて実施する必要があります。必要になります。そのため、決議を実施するための事務作業が増えることに加えて、意思決定までに時間を要する可能性もあります。

まとめ

個人事業主として起業する場合と法人として起業する場合にはそれぞれのメリット・デメリットがあります。一般的に事業規模が小さいと個人事業主が有利であり、規模が大きいと法人が有利であるとかんがられるでしょう!

そのため、まず、個人事業主として開業し、事業が大きくなった所で、法人に切り替えるという方法も考えられます。実際に、多くの方がその方法を取られています。

求めているニーズは一人一人違うと思いますので、それぞれのニーズにあった形態を選択して頂ければと思います!

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