フリーランスのトラブル、SNSで晒すのは逆効果!

ノマド

こんにちは。

Freedox Magazineです。

本メディアでは、フリーランス、副業、独立、起業をキーワードに皆様が少しでも豊かな生活ができるよう役立つ情報の発信をしております。

フリーランスとして活動している中で、報酬未払いや契約違反など、トラブルに巻き込まれることもあるかもしれません。

その際、フリーランス側が対応を間違えてしまうと、かえってトラブルを助長させたりする可能性もあります。

怒りに任せてSNSでクライアント名や担当者の実名を晒す行為等は、場合によっては違法となり、自らの価値を下げるだけではなく、フリーランス業界全体の価値を下げることにも繋がります。

今回は、SNSでトラブルを晒す行為を避けるべき理由や取るべき対応について、ご紹介したいと思います。

SNSへの晒し行為とは

代表例として挙げられるのが、氏名・住所・勤務先や電話番号などの個人情報を無断でSNSを通じて公開することを晒し行為といいます。

なぜSNSへの晒し行為が違法になる可能性があるか

プライバシー侵害

SNS上で相手の許可なく実名を晒す行為は場合によっては「プライバシー権」の侵害にあたることがあります。プライバシー権とは、明確な定義はありませんが、日本国憲法第13条を根拠とした基本的人権のひとつとして認められています。

プライバシー侵害の成立を判断する要素は、以下の3点となります。

  1. 私生活上の事実または事実と受け取られる可能性がある
  2. 1の事実がこれまで公開されていないもの
  3. 1の事実が通常は公開を欲しないもの (公開されて被害者が不快に感じた)

実名晒しは、単に実名を公開するだけえはなく、他の何かのプライバシー情報とセットで公開される場合が多いです。

例えば、取引先の企業とトラブルがあった場合、腹いせに取引先の担当者の個人的な不名誉な情報や名指しで非難することなどは、これまで非公開だった情報をSNSに投稿し、担当者が嫌な気分になった、という場合は、プライバシー侵害と判断される可能性が高いでしょう。

名誉棄損

実名を晒すと同時に誹謗中傷などが同時に存在する場合は、刑法の「名誉毀損罪」が成立する可能性もあります。

刑法第230条1項(名誉毀損)

公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金に処する。

【引用】 刑法 – e-Gov

名誉毀損は、次の3つの要件を満たす場合に成立します。

  1. 社会的評価を下げる可能性がある
  2. 具体的な事実を挙げている
  3. 公然の場である

例えば、取引先の企業と報酬未払いなどのトラブルがあった場合、SNS上で、担当者の実名を晒し具体的事例を上げて被害を拡散するという行為は、名誉棄損にあたる可能性がゼロではありません。

「具体的な事実」とは、単なる感想や評価の域を超えて、真実・虚偽の確認ができる余地のある情報を指します。

SNSでの誹謗中傷を行う人の心理とは

SNSで批判をする人や誹謗中傷を行う人、何気なく拡散する人、多くの人たちのこのような行動により勢いを増します。

中でも、誹謗中傷を行う人はどんな気持ちでそうした行動に走るのか、誹謗中傷を行う人の心理について見ていきたいと思います。

ストレスのはけ口

トラブルによる怒りやストレスのはけ口として、一次の衝動から誹謗中傷をしてしまうケースがあります。

正義感

自分と同じ被害に遭わないようにと正義感で批判しているつもりが、いつしか誹謗中傷になっているケースがあります。

事実確認とトラブルに応じた正攻法での対応が重要

どんなトラブルでも、発生したトラブルに応じた正攻法があるはずです。冷静になり、事実確認と適切な対応を取ることが重要です。

例として、報酬未払いのトラブルに対しての事実確認と対応を以下に紹介したいと思います。

事実確認

・大元クライアントが報酬を支払っているか?

大元クライアント→仲介会社→フリーランス、という流れの受発注関係だった場合、フリーランスの請求先は仲介会社となりますが、大元クライアントの支払いが遅延している場合は、お金の流れが止まっています。

このケースでは、仲介会社も困ってしまっています。まずは事実確認をすることが重要です。

・クライアントが倒産していないか?

請求書を発行してから支払期日までの間にクライアントが倒産したケースも考えられます。

平たく言うと、会社が倒産すると、裁判所が指名した管財人が、倒産する会社の財産の管理及び処分を行います。

この場合、報酬未払い(売掛金)があるので支払ってほしい旨の連絡は、管財人にしなければなりません。

・フリーランス自身に不備は無いか?

自身が提出した成果物に不備は無いか?請求書の不備は無いか?など自身に不備が無いか確認することは重要です。

例えば、請求書に印鑑が無い等は、クライアント先の事務手続きで機械的にはじかれる場合もあります。

対応策

上記の通り、報酬未払いが発生した場合は、まずは事実確認が重要ですが、当てはまらない場合、意図的に報酬を踏み倒している場合は以下の対応が正攻法となります。

・内容証明

郵便局のサービスとして、いつ、いかなる内容の文書を誰から誰あてに差し出されたかということを、差出人が作成した謄本によって当社が証明する制度です。

例えば、「未払い報酬の支払いをしてください。仮に、お支払いをいただけない場合には、厳正な法的手続きをとらざるを得ないと考えておりますので、お含みおき下さい。」等という文書を作成し内容証明の手続きをすることで、「その内容を確かにあなたが相手方へ送りました」ということを、郵便局が第三者の立場で証明してくれます。

これは、裁判の際の根拠に出来ることがポイントです。裁判沙汰にされると困るので、受け取った相手に心理的プレッシャーを与える効果があります。

・少額訴訟

内容証明を送ったにも関わらず、未だ支払われない場合、次は裁判所へ行き、金額が60万円以下なら少額訴訟が可能です。詳しくは裁判所のホームページ、専門家の弁護士に相談することをお勧めします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

幸い、トラブルに遭ったことのないフリーランスも、長年フリーランスとして活動していれば、今後トラブルに巻き込まれるリスクはあると思います。

トラブルに遭遇しても、少し立ち止まり冷静な対応を心がけることが重要です。怒りの感情に任せたSNSへの投稿は事態をさらに悪化させるリスクをはらんでいるのも事実です。

参考にしていただければ幸いです。

Freedox Inc

Freedox Inc

Freedox.Incは、Freedox magazineの運営会社です。 Freedox magazineは、「より自由な生き方を創造し世界をさらに幸せに」。そんな思いから立ち上げた独立や副業を目指す人へ向けたメディアです。

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP