最近は、会社が副業を認めるケースも増えてきており、副業をしている会社員の方も多いのではないでしょうか。
中には、会社の設立を考えている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、会社員が副業を行う上で会社を設立するメリット・デメリットについて解説していきます!
会社員が会社を設立するメリット4つ
「所得控除」がしやすい!
会社を設立して、自身が役員となれば、副業で得た所得は、「役員報酬」として受け取ることができます。
役員報酬を受け取る場合、受け取った所得から経費などを差し引き、所得にかかる税金を減らすことが可能となります。
会社員が副業で会社設立をして、代表取締役になると副業で得た所得を「役員報酬」として受け取ることができます。
つまり、会社を設立して所得を役員報酬として受け取れば、節税につながるのです!
経費計上からの節税がしやすい!
また、これは個人事業主の場合でも言えますが、法人を設立した場合、事務用品の購入など、様々な支出を経費として計上することができます。
経費計上を多く行うことができれば、所得額を圧縮することができるようになり、結果として、節税につながります!
信頼度が上がる!
一般的に、個人は、法人と比較すると信頼が低いとされています。
実際、個人事業主として物件を借りる場合や、融資を受けたい場合も、法人と比較すると条件が厳しい場合が多々あります。
また会社によっては、個人は信頼度が低いから、法人としか取引は行わないと決めている場合などもあります。
そのため、法人化を行うことで信頼度が上がり、結果として、取引が行いやすくなると共に、より幅広く事業を行うことができ、拡大もしやすくなると言えます!
副業
個人で副業を行う場合、事業年度は1月から12月となります。
一方で、法人の場合は事業年度及び決算日を決めることができます。
そのため、本業の決算タイミングと被らないように事業年度、決算日を設定することで、忙しさを分散し、標準化しやすくなるメリットもあります!
会社員が会社設立するデメリット3つ
一方で、会社員が会社を設立する場合、デメリットも存在しますので、デメリットについてもしっかり理解した上で、会社設立の可否を判断するようにしましょう!
会社設立にはお金がかる
当たり前ですが、会社を設立するためには費用がかります。
会社の定款を認証したり、登記申請をする必要があるためです。
また、これらの手続きを税理士や行政書士などの専門家に依頼する場合には、そのための費用もかかります。
最近では、株式会社だけでなく、比較的設立費用の安い合同会社についても注目されていますが、会社設立にあたっては、少なくとも10万円~30万円程度の費用がかかると考えておく必要があります。
払わなければならない税金が多い
会社の設立にあたって費用は掛かりますが、設立後も様々な費用が発生します。
その中でも、特に考えておく必要があるのが税金です。
会社を設立した場合には、法人税、法人住民税、法人事業税、消費税、法人特別税、固定資産税など様々な税金が発生します。
また、会社の経営が赤字であれば、税金を支払う必要はないと思われがちですが、法人住民税には、均等割という概念があり、最低7万円は支払わなければならない決まりとなっています。
そのため、会社が払わなければならない税金についても、しっかり認識しておく必要があります。
社会保険の負担が増加する
会社員の場合、通常、会社から受け取る給与から社会保険料を控除し、会社と折半して支払いを行っています。
会社を設立した場合にも、基本的には、社会保険の支払いが必要となるため、社会保険の負担が増加することになります。
また、会社を設立し従業員を雇う場合も、社会保険料の半額は会社が負担する必要があるため、この場合においても、支払う保険料は必然的に増えることとなります。
会社から報酬は受け取らず、従業員も雇わない場合には、社会保険料は発生しませんが、現実的には中々そのようなケースは少ないと思いますので、この点についてもしっかり認識しておく必要があります。
廃業の場合にも費用がかかる
副業で会社を設立したものの、事業の途中で、やむを得ず廃業しなければならない場合もあるかもしれません。
そのような場合、フリーランスや個人事業主であれば、廃業にあたって基本的に費用はかかりませんが、一旦会社を設立した後廃業する場合には、「廃業手続き」を行う必要があります。
たとえば解散の登記手続きとして3万円、税理士などの専門家に手続きを依頼する場合には、さらにその費用がかかってしまいます。
会社を設立し廃業する場合には、費用が発生する点も認識しておくようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
会社員の中には、副業として会社の設立を検討している人も多くいるかもしれません。
一方で、副業としての会社設立には、メリット・デメリットが存在します。副業として会社を設立する場合には、しっかりとメリット・デメリットを理解した上で、設立の是非を判断するのがいいかもしれません。
コメント