今回は、eコマース領域で飛ぶ鳥を落とす勢いの「Shopify(ショッピファイ)」について、事業モデル、業績や今後について紹介していきます。
Shopifyについて
Shopifyって?
Shopifyは、2004年に設立されたカナダのオタワに拠点を置くeコマース用のプラットフォームを運営している会社です。
近年、事業者のみならず、個人でもECサイトを開設するケースが増えており、EC産業の市場規模拡大に伴いShopifyのプラットフォームは多くの法人・個人に利用されています。
ビジネスモデルは、日本でいう「Base」や「Stores」に近いです。
クラウドを利用したサービス
Shopifyは、クラウドサービスを利用してプラットフォームを運営しています。
クラウドを利用することで、サーバーやソフトウェアを導入する必要がないため、ECサイトを運営したい法人・個人は、低コストでサイトを運営・管理することができます。
収益構造
Shopifyでは、このクラウドを利用して「サブスクリプション収入」と「手数料収入」の二つの柱より売上を上げています。
サブスクリプション収益
Shopifyでは、システム利用料として顧客のニーズに応じた月額$29~$299まで複数の料金プランを用意しており、ShopifyでECサイトを立ち上げ数が増えるごとに収益が積み上がって行く仕組みとなっています。
手数料収入
また、システム利用料とは別に、商品の販売などに応じて決済手数料が発生する仕組みになっており、ユーザーがShopify内で立ち上げたサイトで商品の売買を行うことで、販売価格の最大5%程度がShopifyの売上になる仕組みになっています。
競合
現在、米国のEC市場には、AmazonやAppleを含む数多くの企業が進出していますが、Shopifyは、その中でもシェア第2位の規模を誇っており、毎期その占有率を高めています(2020年は5.9%→8.6%へ上昇)。
Shopifyの業績
業績
Shopifyの事業拡大に伴い、売上自体も飛躍的に増加しています。
2020年の売上は、前年同期比で86%増加しており、2020年第4四半期だけで比較すると対前年同期比で94%という驚異的な数値をたたき出しています。
また、EC取扱高も前年同期比99%増と、これもまた高い数字を出しています。
今後
Shopifyは、2021年の集中投資エリアを以下としています。
- 受注~配送ネットワークの強化・最適化
- 購入者向けアプリの機能充実
- さらなる海外展開
- POSシステムの導入範囲拡大
- 大企業向けプランShopify Plusの拡充
Shopifyの使いやすさや、ビジネス拡充はまだまだ広がっていきそうです。
一方でShopifyは、コロナウィルスの落ち着きとともに、実店舗での購入が一部もどることを想定し、2021年の成長速度は今よりも落ちるとしています。
これに伴い、株価は一時大幅下落していますが、同社の今後のビジネスには今後も注目です。
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