こんにちは。Freedox Magazine です。
当ブログは「フリーランス」「副業」「独立」「起業」などをテーマに皆様が少しでも豊かな生活ができるよう役立つ情報を発信しております。
副業をしている方で、「そろそろ開業して本格的に稼いでいきたい」と思われている方もいらっしゃるかと思います。
今回は副業から開業届を出すタイミングとメリット、また開業することによって本業会社にバレるか、などについて紹介していきます。
開業とは?
そもそも「開業」とは個人事業主として事業を始めることを指します。
よく似た言葉に「起業」というものが、前者は「個人」が事業を始めることを指し、後者は「法人として事業を起こす」ことを指します。
個人が事業を始める際、税務署に「開業届」を提出し、個人事業主として活動することを開業といいます。
開業のすることのメリットは?
開業届を提出することにより、事業者として活動することができます。
例えば、個人事業主は商売上の名前である「屋号」を設定することができます。もちろんペンネームやニックネームで副業活動されている方もいますが、それが屋号として正式に認められることで、銀行口座の名義にも屋号を指定し開設することができます。
これは取引先への信頼度のアップや個人口座との明確な区別にも繋がります。
しかし、開業届を提出することによる最大のメリットは
副業に比べて多くの税制控除を受けられる
ことです。
開業することで、確定申告の際に青色申告を使えるようになり、また前年の欠損金(赤字)を翌年に繰り越すことができます。
税金上のメリット
①青色申告
青色申告とは
個人事業主が行う確定申告には、「青色申告」と「白色申告」のがあります。
青色申告を選択していない個人事業主が行う確定申告を白色申告といいます。
青色申告での優遇措置
青色申告は白色申告と比較して税金計算の際の控除額が優遇されます。
優遇措置としては下記があげられます。
白色申告 | 青色申告 | |
特別控除 | なし | 最大65万円 |
固定資産の処理方法 | 減価償却費 | 30万円未満は一括費用での処理が可能 |
家族従業員の給与 | 経費不可(最大86万円の控除は可能) | 条件を満たせば全額経費処理可能 |
貸倒引当金の評価 | 経費不可 | 経費計上可能 |
このように税額控除や経費算入の幅が広がり、大きな節税対策に繋げるができます。
ただし、青色申告で最大控除額を最大にするための条件として、
複式簿記での帳簿管理が必要であったり、提出する帳簿の数が増えるなどのデメリットがございます。
白色申告 | 青色申告 | |
帳簿 | ・法定帳簿 ・任意帳簿 | ・仕訳帳 ・総勘定元帳 ・現預金出納帳 ・売掛金・買掛金明細 ・固定資産台帳 ・経費帳 |
決算報告書 | ・収支内訳書 | ・損益計算書 ・貸借対照表 |
複式簿記での記帳自体はそこまで難しいものではありませんが、会計初心者の方であれば簿記の勉強をする必要があります。
日商簿記2級の知識があれば十分対応可能ですので、ぜひ挑戦してみてください。
また自信が無い方や取引件数が多い方は会計ソフトの導入も検討してみてください。
②赤字の繰り越し
毎年黒字であれば何も問題ないですが、社会情勢やケガや体調の悪化などによって業務ができずに、赤字になってしまうケースもあります。
例えば
1年目に50万円の黒字利益が出たとして、2年目は100万円の赤字、3年目(今年)は30万円の黒字だったとします。
この場合、累計では-20万円赤字となっていますが、通常であれば今年の黒字30万円に対して税金がかかってしまいます。しかし開業していることによって2年目の赤字を繰り越すことができ、今年の黒字と相殺することができます。
青色申告での申告が条件となりますが、開業届を提出した場合は赤字を最大3年間繰り越せます。
特に開業当初は思うように売上が伸び悩んだり、設備投資に経費が増えてしまう場合もあります。
その場合、この優遇措置は大きな魅力となってくるでしょう。
開業するタイミング
開業するタイミング例としては下記のようなものが挙げられます。
開業日から1か月後までに
まず原則としては開業届は開業日から1か月以内に出すことが決まっています。
ただし、1か月以上経過してから提出しても受け付けてもらえ、特に罰則などはありません。
また開業日前に発生した経費関しても「開業費」として処理することは可能です。
安定した売上があり、20万円を超えたタイミングで
売上(収入)が20万円未満であれば所得税としての確定申告※をする必要がありません。
確定申告の対象でなければ、そもそも税制優遇を受ける必要もないため、開業の必要はありません。
※住民税は別。詳しくは下記まとめ記載の記事にて
本業を辞めたタイミングでの開業はもったいない?
会社を辞めた場合、失業保険が受給できる場合があります。
しかし失業保険の受給条件には「再就職の意思があるもの」とあり、退職直後に開業届を提出することで「再就職の意思は無い」と判断されて受給できない場合があります。
もし失業保険の受給を希望している場合は開業のタイミングを考えてみてください。
開業することで本業にバレる?
開業届を提出することで、会社に何かしらの通知がいくことはありません。
ただ副業においても言えることですが、住民税の金額からバレるケースがあります。
心配な方は住民税と徴収方法を給与天引(特別徴収)から自ら納付(普通徴収)に変えておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
個人事業主となることは大きなメリットがあります。帳簿管理が煩雑化するなどのデメリットもありますが、ぜひ節税メリットを考えて検討してみてください!
また個人事業主について税金については下記記事でも紹介しています。
青色申告の対象となる所得税の他、色々な種類の税金があります。
個人事業主にとって税金は分かりにくかったり、うっかりして申告漏れが起きるケースが多く見受けられます。
取り返しのつかないことになる場合もございますのでぜひ一度確認してみてください。
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