グーグルやアマゾン、西友も合同会社。株式会社の違い、メリットは?

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最近、合同会社という言葉をよく耳にしますね。合同会社は、2006年の会社法改正に伴い誕生した新しい会社形態です。

実は、グーグルジャパン、アマゾンジャパン、アップルジャパン、西友など、数々の有名企業も合同会社です。2020年現在、新たに設立される会社のうち、20%以上が合同会社となっており、設立件数の増加率は、株式会社と比較して急増しています。

今回は、なぜ合同会社の利用割合が増加しているのか、株式会社との違いや、比較した場合のメリット・デメリットを解説していきます。

そもそも合同会社とは?

合同会社とは、株式会社・合同会社・合資会社・合名会社というの4つの会社形態のうちの1つで、2006年に新しく設けられた会社形態になります。このモデルは、アメリカの「LLC(=Limited Liability Company)」のモデルをベースに作られているため、日本版LLCともいわれています。

合同会社には、以下のような特徴があります。

経営者と出資者が同一

合同会社は、「出資者=会社の経営者」となります。

出資者が経営者であることから、より柔軟な経営を行えるという点が特徴です。株式会社の場合は、いわゆる「所有と経営の分離」ということが採用されており、事業を行う「経営者」と会社の所有者にあたる「出資者(株主)」が分離しています。これは、会社の所有者と経営者を分けることで、より客観的な経営が行えるということを特徴としていますが、この点、合同会社は株式会社とは異なります。

間接有限責任

合同会社は、「間接有限責任」です。

そのため、出資者が出資額以上の責任を負うことはありません。この点、株式会社とは同じですが、出資額を超えて責任を負担しなければならない合資会社や合名会社とは異なります。

合同会社のメリットとデメリット

合同会社を株式会社と比較した場合、以下のようなメリットとデメリットがあります。

合同会社のメリット

登記費用が安い

まず、合同会社の場合は、会社を設立するための登記費用が抑えられます。以下のように、株式会社を設立する場合、登録免許税が15万円かかります。一方で、合同会社の場合は6万円になります。さらに、株式会社は定款認証手数料など少なくとも合計20万円程度かかることになりますが、合同会社の場合は、6万円のみで設立することが可能です。

会社設立費用比較

*電子の定款の場合、収入印紙代は不要

ランニングコストを抑えられる

合同会社の場合、決算公告義務がありません。そのため、株式会社であれば必要な決算の官報掲載費用(6万円)は必要ありません。また、役員の任期を設ける必要もないため、役員の任期終了の度に必要な変更登記費用は必要ありません。そのような意味で、会社のランニングコストも抑えることができます。

合同会社のデメリット

一方で、合同会社の場合、株式会社と比較して、以下のようなデメリットがあります。

信用が低い

企業と取引する場合において、取引先によっては、株式会社としか取引しないような会社も存在します。合同会社は株式会社と比較して、まだ新しい形態であるため認知度も低いことから、株式会社と比較すると信用力はまだまだ低いです。

利益配分が均一

合同会社の場合、各々の出資額に関係なく、均一に利益配分が行われます。つまり、10億円出資した場合であっても、100万円しか出資していない社員と同じ利益配分となるのです。多く出資した人にとっては、不利な条件のように見え利益配分をめぐる対立が起きる可能性があります。

この点、株式会社は利益配分が保有株式数によって異なるため、出資額に応じて利益は分配されることとなりますので、このような問題は起きづらいです。ただし、合同会社の場合であっても、定款に「出資額に準じた利益配分」等の記載をすることによって利益配分を巡る対立を回避することは可能です。

上場できない

株式会社は上場することができます。これによって、株式会社は信用力をさらに上げ、不特定多数の投資家から出資を募ることができるようになります。一方で、合同会社は上場することができないので、資金調達の難易度は、株式会社よりも高くなると言えるでしょう。

ちなみに

合同会社は法人なので、株式会社と同様に、法人税の計算をする際に、経費として認められる範囲が個人事業主よりも広がります。例えば家賃について、個人事業主は、事業に使用している範囲の金額のみ経費とすることができましたが、合同会社の場合は、自宅兼事務所家賃は全額経費とすることができるのです。この点、個人事業主と比較して、メリットがあると言えるでしょう。

まとめ

合同会社は、株式会社と比較して、コスト面でのメリットが多くあります。今後設立件数が増え、認知度自体は、上がっていくことが予想されますので、まずは合同会社を設立し、事業の拡大に応じて、株式会社に切り替えるという方法もおススメです!

 

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