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2021/08/13、株式会社パーソル総合研究所は、2021年3月に行った「副業に関する調査(個人編)」の結果を公開しました。
2021年は副業を行っている正社員は9.3%。企業の容認は進むが、実際の副業者の割合はほぼ横ばいとの調査結果とのことですが、その背景や今後の副業者の傾向について見ていきましょう。
(出典)
パーソル総合研究所:「副業に関する調査結果(個人編)を発表」
https://rc.persol-group.co.jp/news/202108131000.html
調査結果のサマリー
・現在、副業を行っている正社員の割合は9.3%。2018年の1回目の調査では同10.9%であり、1.6ポイント減少。
・正社員の男女ともに若い世代になるほど副業を行っている。本業の年収別にみると1,500万円以上から副業を行っている割合が急激。
・現在副業を行っていない正社員のうち、副業を行いたいと思っている人は40.2%。2018年の1回目の調査では41.0%であり、ほぼ横ばい。
・都市部に居住する副業者や副業をしたいと思っている人に対して、地方での副業に関心があるか尋ねたところ、関心があるとの回答割合は55.8%。
・正社員が副業を行う理由ランキング1位は「副収入(趣味に充てる資金)を得たいから」で70.4%、2位は「現在の仕事での将来的な収入に不安があるから」で61.2%、3位は「生活するには本業の収入だけでは不十分だから」で59.8%でお金関連の理由がトップ3。
・副業者は本業への様々なプラスの効果を感じており、特に視野が拡大したというマインドセットの変化が大きい。
・副業によって本業に生じた問題・課題を聞いたところ、最も多かったのは「過重労働となり、体調を崩した」との回答。
コロナ禍によるリモートワークの普及で副業に注目が集まっていますが、実際に副業を行う人は減少傾向という結果となっています。
パーソル総合研究所の青山研究員は、副業者が減少した理由を以下の2つと推察しています。
・飲食業の休業や営業時間短縮などにより、パート・アルバイトで働く副業者の受け皿が減少したこと。
・需要(副業者の受け入れ先)と供給(副業をしたい個人)にスキルのギャップがあること。
このように、本業の年収が低いほど副業を望む傾向にあるが、年収1500万円以上から副業者の割合は急増している。また、副業を望むのは一般的なスキルを有した会社員であるのに対し、企業側が求めているのは高いスキルをもった副業人材であることを示唆しています。
高いスキルとはどの様なスキルかを持った人材?
企業目線で考えたとき、どの様な理由で業務委託をするでしょうか?主として、一つは「コスト削減」、もう一つが「付加価値の獲得」が挙げらるでしょう。
この「付加価値の獲得」は、社外のエキスパートに業務委託することによって、社内では困難な商品開発、業務プロセスの構築や見直し、サービス品質の向上等が効果として期待したものです。
企業側が業務委託をする場合に求める人材は、自社のコスト削減のため、委託可能な定型的な業務が実施できる人材というよりむしろ、自社の生産性や価値向上のために、自社では出来ない価値を提供出来る人材ともいえるでしょう。
また、優秀な人材を自社で雇用することは候補者を探す手間もかかり困難です。また雇用される側にとっても、必ずしも一社に雇用されることが適切ではないと考える優秀な人材も多いかと思います。
業務委託を前提に、その時必要な企業課題を解決するための人材を活用することが企業にとってもメリットになると言えるでしょう。
高付加価値なスキルは、具体的にどの様なスキルか考えてみましょう。
例えば、経営戦略、ファイナンス、業務改善コンサルを専門に活躍している人材は、希少価値も高く高付加価値人材と言えるでしょう。
勿論、これらのスキルを身に着けていくことで自身の価値を向上していくことも一つの方法でしょう。
もう一つは、現状保有している業界特有のスキルを他業界に転用することで新しい価値を提供する。というアプローチもあるでしょう。
例えば、航空業界を例に挙げると、ひとたび事故が発生すれば多くの人命が奪われる可能性が高く、安全の確保は全ての活動において優先されるため、常に高い品質基準で業務体制の構築と実施をしています。
この考え方や基準は、人命を預かる医療業界でも近いと想像できます。
自身が身を置く業界特性やその業務と比較的近い・親和性の高い業界や業務を見つけ、自身の経験・スキルをベースに、別業界で活かすことのできるストプラクティスが提案できれば、高付加価値な人材と言えるでしょう。
これまで、取り組んできた業務やスキルとは全く別のスキルを身に着けるよりも、自身が持つコアバリューを伸ばし、転用していくこともユニークで高付加価値人材と言えるのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
2021年、副業する人が減少傾向とありますが、自身の付加価値を高めていくことで企業からのニーズは必ず高まります。今後益々、社員に対し副業を解禁していく流れですし、企業側も積極的・戦略的に業務委託・アウトソーシングをしていく方向と思います。特に人材獲得に悩む地方の企業や自治体はその傾向にあるでしょう。
今後も、企業に属しながら副業する人、独立している人に向けて有意義な情報を発信してまいります!
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